今回は、太田比路著『政治的に無価値なキミたちへ』の要約と感想を書いていこうとおもいます。
本書の内容は、私にとってとても衝撃的な内容でした。
おかげで、最近まで政治について何も知らなかった私でも、詳しい内容がわかりました。
本書の言葉遣いは少々荒いですが、印象に残りやすくよかったです。
さっそく、詳しくみていきましょう!
目次
lecture 02 人権
政治のタテマエは人権であり、人権こそが至上の政治的価値になっている。
人権とは、あらゆるホモサピエンスが尊厳をもって扱われるために与えられた権利のことである。
尊厳をもって扱われることとは、自由の状況がより多く、苦痛の量がより少ない状況のことである。
何が人権なのかを正確にするために、国際人口規約があり、その内容に「市民的政治的権利」と「経済的社会的権利」の2つがある。
「市民的政治的権利」は、主に「自由」を支えるための諸権利のことである。
「経済的社会的権利」は、主に「平等」を支えるための諸権利のことである。
人権とは、200年前に白人世界の人たちが普及させたものである。
つまり、人権の考え方が広がることは、白人の考えを世界に押し付けていることである。
それでは、その地域特有の文化を「人権」を理由になくすことができる。
そこで、「普遍主義」と「相対主義」の2つの考え方がある。
普遍主義とは、「人権は絶対的な価値であり、各地域の文化を壊してでも世界中に普及させるべき」という考え方。
相対主義とは、「人権は絶対的な価値ではなく、各地域の文化を壊してまで普及させるものではない」という考え方。
私はここで、改めて人権について考えさせられました。
私としては、人権の考え方は重要なものだとはおもいますが、絶対化するのは違うかなと思うので、「相対主義」的な考え方です。(あくまで個人的な考え方です)
みなさんは、人権についてどうおもいますか?もちろん、この問いに正解はないとおもいます。
みなさんなりの考えを、ぜひ、考えてみてください!
現代国家には、4つの代表的なイデオロギー(「世界はこうあるべき」という抽象的な思いのこと)が存在している。
リバタリアニズムとは、自由の最大化を目指す考え方である。
自分の行いで、何らかの損失があった場合、それは自己責任であると考えている。
「年金を払え」「ドラッグは体に悪い」など、個人の生活に国家は介入しているが、リバタリアニズムからすると、保安や外交など最低限のことをやればいいと考えている。
つまり、何をしても個人の自由であり、損失は自己責任。何事にも自分以外の介入は不要であり、国も最低限のことだけやればいいという考え方である。
保守主義とは、伝統の価値を重視する考え方です。
社会が急激に変化をし、古き良き文化が壊れることを恐る人たちをのことを言う。
「『昔からみんなが守ってきた価値』をこれからも守ろう!」という考え方である。
共同体主義とは、共同体の価値を重視する考え方である。
人間は、一人で生きていくことはできない。
職場、家族、友人など多くの共同体に所属しており、その共同体をよりよくしようとするのが共同体主義の考え方である。
リベラルとは、自由の平等化を思考する考え方である。
リベラルはリベタリアニズムと基本的な考え方は同じである。
しかし、その考え方では強者のみが自由を手にすることができる。
リベラルでは、自由を一部の強者ではなく、できる限り平等に分け与える考え方である。
lecture 04 階級
人間にとってお金よりも重要なものは、時間だと考える人は多いとおもう。
理由としても、「時間だけは万人に平等にあるから」と聞いてきたからだと思う。
もちろん私も、今までそう思ってきた。
その思い込みが、本書を読んで大きく変わりました。
人間の99%は、やりたくない仕事に時間を費やしているが、1%の人間がやりたいことに時間を費やすことができる。
そして社会には、誰もやりたくないことが、誰かがやるしかないことがある。
つまり、99%の人間がやるしかないことをやり、それによって1%の人間が自由な時間を手に入れているのである。
99%の人間の存在意義は、1%の人間の自由時間を支えるために存在している。
みなさんも、そんな人生の中でどう立ち回るのか考えておこう!
99%になるか、1%になるかは、みなさんの今後の行動次第だとおもいます。
lecture 05 結婚
日本における結婚とは、男1女1による経済社会上の協力関係を結ぶ法的関係」と定義できる。
つまり、結婚とは契約である。
契約であるのでそこには、以下の5つの法的効力が発生する。
- 苗字統一義務(どちらかの苗字を選択して統一すること)
- 同居義務(同じ屋根の下で生活すること)
- 相互扶助義務(協力して生活していくこと)
- 貞操義務(性的純潔を保つこと)
- 夫婦財産制(財産の共有化)
このことから、結婚は恋愛ではなく、法的なルールである。
そして、日本の婚姻制度は国際比較すると、非常に不自由なものとなっている。
マリタルレイプとは「夫婦間における強制される性的行為」のことである。
結婚さえすれば、夫は妻に無理強いして道具のように扱っても犯罪に問われることがない。
そして、ほとんどの日本人はそのことについてあまり気にしていない。
つまり、日本という国は、結婚という制度によって、本来であれば犯罪行為であることを合法化しているのである。
このことは、私が本書を読んで初めて聞いた問題であり、解決すべき問題だとおもいます。
実は、OECD加盟国の中で夫婦同姓を法的に強要している国は日本だけである。
その理由として、2つのものが考えられている。
- 家族秩序が壊される
- 日本文化が壊される
しかし、夫婦同姓の歴史は、100年程度のものなのである。
これは、私も読んでいて驚いた。
夫婦同姓は、明治政府のゴリ押しによって始められたのだ。
目的は、国民からの徴兵や徴税を効率よく管理するためである。
当たり前の文化であり、誰もが昔からあった制度だと思っていた夫婦同姓に、文化的なものはないのである。
まとめ
今回は『政治的に無価値なキミたちへ』を読んだ要約を書いていきました!
本記事の内容は、本書の一部を要約しただけで、他にも日本における問題が本書には書かれています。
Fラン大学の私でも、日本がどれだけ先進国の中から遅れた国であるかを理解できました。
今後、日本がより良い方向に進んでほしいと思うばかりです。
思うだけじゃなくて、行動をした方がいいのですがねw
今回は以上になります。最後までご精読ありがとうございました!